土曜日
ジョージ・フロイド事件を受けベイエリアで大規模なデモがあり、暴動に発展してしまいました。自分がなんども通った店が破壊され、略奪されている様子や、町歩きを楽しんだ通りで火の手があがり、怒声が飛びかっている様子が、ニュースやSNSからひっきりなしに流れてきます。サンノゼでは小学校や市庁舎まで攻撃を受けました。この日の暴動をうけ、翌日の日曜の夜からは、夜8時半以降から翌朝5時までの夜間外出禁止令が発令されました。
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略奪が行われた建物を表した地図。 https://www.mercurynews.com/2020/06/01/map-looting-at-bay-area-stores/ |
火曜日
我が家の近くのダウンタウンでは、暴動や略奪行為から店を守るため、通りに面したガラス窓に木の板を打ち付けていました。コロナウイルスの感染者が減ってきて、6月からは制限の解除が予定されていましたが、お店は再び営業活動再開を見合わせざるを得ません。すっかり様変わりしてしまった街の様子は殺伐としていて、物悲しさを感じずにはいられませんでした。
水曜日
週半ば、連日35度以上の暑い日が続きました。北カリフォルニアにしては珍しく、暑さで寝苦しい夜もありました。そんな時に限って地域一帯で停電が起きます(それも何度も!)。発電機のある知人宅の冷凍庫を借りようにも、夜間外出禁止令で外に出られないない状況で、冷凍庫にある食料が傷んでしまわないか、気が気ではありませんでした。
木曜日
3月以降1日も通えないまま、息子のミドルスクールの6学年が終了。イヤーブックを貰ったり、ロッカーの荷物を引き取りに3ヶ月ぶりに登校しました。マスク着用、入り口で検温した後、校内に入りますが、ラストネームのアルファベット順で細かく登校時間を分散させていたため、仲の良かった友達には1人も会うことが出来なかったそうです。滞在時間はわずか20分足らず。登校できた喜びよりも、寂しさが強調されただけのようで、見ているこちらも胸が痛かったです。土曜日
週末にかけては再び全米各地で抗議活動がありました。ほとんどのデモは平和的に行われていますが、過激化し、暴力や強奪に発展するケースも残念ながら続いています。黒人への人種差別撤廃が訴えられていますが、デモに参加する人種は様々です。デモの一部が暴徒化したことを受けて、トランプ大統領は「国内のテロ活動だ」と非難し、必要であれば軍隊の投入も辞さない強硬姿勢を見せました。
アメリカという国中が、怒りと混沌の渦に陥っている印象です。
アメリカという国中が、怒りと混沌の渦に陥っている印象です。
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https://www.sfchronicle.com/ |
日曜日
緊張しっぱなしの1週間の終わり。日曜日は気分転換のために、抗議活動や人混みを避け近場の山あいにドライブしに出かけました。帰り道、小さな食料品店に立ち寄って飲み物を買っていると、前の通りを何台ものパトカーが見たことのないスピードで走り去って行きます。お店の人と「山火事かな?気をつけてね」と話し、私たちはそのまま帰宅しましたが、ニュースをつけてみてびっくり。
私たちが食料品店にいたまさにその時、そのすくそばの住宅街で銃撃戦があり、カージャックした容疑者との逃走劇があったのです。犯人が捕まるまでの数時間の間、付近一帯が封鎖され、住人は建物から一切出ないよう指示が出ました。
私たちが店を出るのが5分遅かったら身動きが取れなくなっていたでしょうし、タイミングが悪ければ、銃撃戦に巻き込まれていたことでしょう。偶然鉢合わせした恐怖に、背筋が凍る思いでした。
ちなみに、銃撃戦の中1人の警察官が犠牲となったこの事件では、容疑者が爆破物の製造や、先月オークランドで起きた連邦政府の建物での狙撃にも関係しているとのことで、現在FBIが調査を進めています。
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パンデミックの渦中では、これほどの国難はそうそうないだろうと感じていましたが、アメリカ国内の混乱は深まるばかりです。この混沌の行く末は、浄化に向かうのでしょうか、破滅に向かうのでしょうか。
夜ベッドに入り、その日1日を家族で過ごせたこと、無事に終えられることに、心から感謝して眠りにつく毎日です。
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