コロナウイルス感染拡大で日本でも外出自粛が強く呼びかけられている中、湘南エリアの海沿いにたくさんの人が訪れ、地元住民の間に不安が高まっているという話を、数日前に日本に住んでいる家族や友人から聞きました。ゴールデンウィークを前に、海岸の封鎖や交通規制を求める陳述書が、複数の自治体から神奈川県に提出されたそうです。
全く同じ問題が、ここベイエリアでも起きています。
現在、カリフォルニア州全域でがシェルター・イン・プレイス命令下にあり、食料品店や薬局など、生活に必須とみなされる用事以外での外出は禁じられています。健康維持のための屋外活動は認められていますが、非居住者が公園やビーチを訪れる場合は、自治体や地元の管理者がそのエリアに対して実施している制限に、従う必要があります。
シェルター・イン・プレースが発令した直後の週末、ベイエリア郊外のビーチや公園には都市部から押し寄せた人々で溢れかえりました。
我が家から車で30分ほどの距離にある海沿いの街、サンタクルーズも例外ではなく、感染者が多いベイエリア北部からやってくる "よそ者" の増加に、地元のコミュニティは厳しい対応を取らざるを得ず、サンタクルーズ・カウンティの全域で、公園、ハイキングトレイル、ビーチの閉鎖などの措置がとられました。
さらに4月8日には新しい勧告が追加され、イースターを含む1週間の間、サンタクルーズ全域でのサーフィンが禁止されました。新型ウイルスの蔓延に対処するためにここ数週間に行われた多くの措置と同様に、サーフィンの禁止は、前例のない措置です。アメリカにおけるサーフィン発祥の地であるサンタクルーズにとって、サーフィンが出来なくなるということは、アイディンティティを揺るがすような決断でもあり、地元住民が受けたショックは計り知れません。
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photo : Jane Galeb |
けれども、この思い切った決断は地元住民、とりわけサーフコミュニティから高い支持を得ることが出来たといいます。法令に従わず警告や処罰の対象となった人のほとんどが、日帰りで遊びにきた町の外の人々でした。ベイエリア北部のフリーモントからサンタクルーズに遊びに来て、飲み物を買うためにセブンイレブンに立ち寄った7人が、地元警察により一人当たり1000ドルの罰金を課せられた話は、日本でも話題となったようですね。
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photo : Santa Cruz Police |
世界的に有名なサーフポイント。ビーチをつなぐ美しい遊歩道。犬を放し飼い出来る砂浜。夕暮れ時に波打ち際までやってくるイルカ達。
サンタクルーズのビーチは、私たち家族にとっても大のお気に入りのエリアで、毎週末のように出かけては、砂浜でのんびり過ごすのが常でした。けれど、今は地元の人たちの安全優先が第一。潮風を思い切り吸い込んでリラックスする幸せは、もうしばらくお預けのようです。
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