アメリカでは、11月の第4木曜日はThanksgiving Day (サンクスギビングデー)呼ばれる祝日です。
さかのぼること17世紀。イギリス国教会の弾圧から逃れるため、清教徒と呼ばれるピューリタンたちは新天地を求めて海を渡り、現在のマサチューセッツ州に上陸しました。厳しい寒さと飢えにより、初めの冬を超える頃には入植者の半分が命を落としたと言います。救いの手を差し伸べてくれたのは、近隣のネイティブアメリカンの人々。彼らからトウモロコシの栽培方法を学び、翌年の秋には豊かな収穫を得ることが出来ました。そのお礼にと、ピューリタンはネイティブアメリカンの人々を招き、共に食卓を囲みました。これがアメリカでの感謝祭の起源と言われています。
学校はサンクスギビングがある週の月曜から1週間まるまる休みになり、多くの行政機関や企業は木曜日から週末にかけて連休となります。感謝祭当日は家族や親戚が一同に集まり、七面鳥を代表するご馳走を楽しみます。サンクスギビングウィークのはじめと終わりは、実家へ帰る人たちで公共交通機関は大混雑。日本のお盆やお正月の帰省ラッシュと同じですね。
Highway 1 Road Trip
さて、我が家はこの休暇を利用して、旅行に出ることとしました。 カリフォルニアの海岸線沿いに位置するハイウェイ1号線を南下し、LAの北にあるオーハイという街が最終目的地。サンノゼからストレートで行けば片道5時間ほどのドライブですが、途中気の向くまま、道草をしながらの旅でした。




朝早く家を出て、ピズモビーチのホテルについたのは夕方。早速街に繰り出しましたが、感謝祭当日の夜ということもあって、通りを歩いている人はほとんど見かけません。あわや夕飯を食べ損ねるところでしたが、ホテルのレストランで提供している伝統的な感謝祭のディナーを頂くことが出来ました。
![]() |
Traditional Thanksgiving Dinner |
メインはグレイビーソース(肉汁)のかかった七面鳥のロースト。スイートマッシュポテトとバターで炒めたインゲン、コーンブレッドと野菜のスタッフィング(七面鳥の中に詰めるもの)、そしてクランベリーソースが添えられています。デザートには、パンプキンパイとピーカンナッツパイが出ました。
17世紀の入植者たちも同じメニューを食べていたのでしょう。厳しい生活の中で苦労して食材を集め、工夫を凝らして料理に仕立てたのに違いありません。1枚のお皿の上に、アメリカの人々の開拓者精神と忍耐が凝縮されているようで、なんとも味わい深いものがありました。
記事を気に入ったら、下のバナーをクリックいただけると嬉しいです。

コメント
コメントを投稿