週末はサンフランシスコの北、ボリナスにキャンプに出かけました。
パーマカルチャーを実践する農場の中にある、静かなキャンプサイトで過ごした2日間。肩の力の抜けたオフグリットな暮らしを満喫することができました。
10エーカー(東京ドーム約1個分)ほどの広さの農園では、ケールやレタス、トマトなどが有機農法で育てられていました。農園に宿泊するビジターは、畑から新鮮な野菜を収穫することができます。

敷地内にはキャビン型のテントが4棟あります。
渓谷に面して建っているので、川側の窓を開けると眼下には幻想的な森が広がっていて、まるでツリーハウスにいるかのような眺めでした。

屋外に設けられた炊事場には、共同で使う冷蔵庫やガス代があります。水道は、農園内の池の水をくみあげて循環させるシステムが使われていました。ひととおりの調理器具が揃っているので、自炊をするのにはとても便利です。

炊事場やシャワーは池の水を利用していますが、飲料水は街から運ばれてきたもの。オフグリットを極めようとするとストイックで辛くなりますが、このくらいのいい加減さだと居心地がいいですね。

そして、トイレは今話題のコンポスト型。使用するのは始めてでしたが、予想以上の快適さでした。気になる匂いは一切無く、便器の中に蓋があるので排泄物を見ることもありません。ほとんど水洗トイレに近い使い心地でした。

リサイクルのために立小便が推奨されています。笑

洗面所はとてもクリーンです。森を眺めながら歯磨きをすることが、ミント味の歯磨き粉よりも爽快感をもたらしてくれることを知りました。
シャワーは温水が出ます。


このあたりは、サンフランシスコ沖を流れる冷たいカリフォルニア海流の影響を受け、夏でも霧が出てひんやりとしています。とりわけ夜間は冷え込みが強く、この日は8月だと言うのに10度以下になりました。念のために持ってきたダウンジャケットや冬用の寝袋が、とても役立ちました。

その日の夜更け。寝袋の中でまどろんでいると、けたたましい動物の声が遠くから聞こえてきました。
犬の鳴き声より少し甲高いその声の主は、コヨーテ。最近、森で幻覚作用のあるベニテングダケを食べたコヨーテが、攻撃的になって人を襲うという事件があったそうです。(参照:https://pacificsun.com/upfront-coyote-crazy/)
幸いコヨーテが農園に現れることはなかったけれど、朝になると、冷蔵庫にアライグマの可愛らしい手形がたくさんついていました。

ちなみに、このキャンプ場はHIP CAMPというサイトで見つけました。
Airbnbのキャンプ場バージョンといった感じで、全米中のユニークなキャンプ場がたくさん登録されています。豊かな自然の中にある個性豊かなキャンプサイトをネットで見ていると、それだけでワクワクしてきます。
アメリカを旅行する機会のある方は、ぜひチェックして見てくださいね。
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