現地校への転入手続きは、予備知識や事前準備があるとぐっと楽になります。知っておけば楽だったのに!と思ったことをお話しします。
入学手続きはオンラインで
公共サービスの急速なデジタル化が進んでいるアメリカ。学校への入学手続きも、オンラインで行うことができます。まずはスクールディストリクトのホームページから登録サイトにアクセスして、膨大な量の情報を登録して行きます。登録内容は4つのパートで構成されていました。
その1:児童の氏名や誕生日など基本情報
その2:児童の健康状態に関する情報
その3:児童の使用言語や家庭内での使用言語に関する調査
その4:児童の人種、民族、国籍に関する調査
調査内容にもアメリカの多民族社会が反映されています。
子どもが通う予定の学校は、マルチレイシャル(複数の人種が混じっている)の児童が多いことが特徴です。児童の民族的出自を入力する欄は8つ位ありましたから、何世代遡っても同一民族である息子のような存在はここでは珍しい部類に入るのかもしれませんね。多くの子が当たり前のようにバイリンガルですし、3つ以上の言語を操る子どもも大勢います。なんとも羨ましい限りです。
入学に必要な書類
オンラインでの登録が済んだら、今度は直接ディストリクトのオフィスに行って、必要書類を提出します。
[必要書類その1]
学区内に居住していることを証明できる書類を三種類。
- 3つのうち最低1つは、現在の住居の財産所有権の証明書や、不動産賃貸契約書でなくてはなりません。
- また残りの2つは、銀行口座や光熱費の領収書、車の保険証書等で現住所が記載されているものが必要になります。
3種の書類が文字通り完璧に揃ってないと、入学手続きは受理してもらえません。賃貸契約書だけは揃ったものの、いかんせんまだ入居前。光熱費の領収書は諦めて、他の書類を集めるために、大慌てで中古車を購入し保険に加入したり、電力会社と契約したり、銀行口座を開設したり…。夫がなんども各会社の窓口とやりあって、苦心の末になんとか書類を揃えてくれました。
渡米後は、出来るだけ早く上記の書類を集めておくことをオススメします。入学手続きだけでなく、携帯電話の契約や、運転免許の取得などにも必要になります!
[必要書類その2]
予防接種記録
カリフォルニア州では、医療上の理由がない限り、すべての就学児童にワクチン接種を義務づけています。宗教上の理由や親の信条での接種拒否は認められず、定められたワクチンを接種していないと公立校への就学は許可されません。
就学前の定期接種が徹底していること、またインフルエンザを含むほとんどの予防接種が保険でカバーされていることから、日本のような集団での感染のリスクは低いとされています。
日本の定期接種に含まれていないワクチンもあったので、息子は渡米前に日本国内でいくつか接種を受けてきました。それでも足りず、こちらのクリニックで追加接種を受けました。
アメリカのクリニックでは1日で複数のワクチンを予防接種することができますし、費用も保険でほぼカバーされます。渡米前の慌しい時期に苦労してスケジュールを組んで病院に通うよりも、渡米後現地で接種した方が時間と費用の節約になるように思います。
唯一注意しなければならないのが、アメリカで義務付けられているツベルクリン反応テスト。
日本人は子供の頃にBCGを接種しているために、ツベルクリン反応が陽性となルことがよくあります。その際、本人や家族の追加検査が必要になり、場合によっては長期間薬を服用しなければなりません。
我が家では、日本で血液検査を行い、陰性を示す証明書類を用意しておきました。幸いこれが受理されましたが、学校や学区によっては、アメリカ国内で行われた検査の結果でなければ認めないところもあるのでご注意下さい。 (その場合は、日本で受けた血液検査を認めます、と米国内の医師に証明してもらえば大丈夫です。)
ツベルクリン反応テストだけは、日本で受けておいて良かったと思いました。
[必要書類その3]
出生証明やパスポートなど
これは一番簡単に用意できますね!
さて、書類の提出を完了しても、入学許可書や入学の確約をもらえるわけではありません。最終的に入学を許可する権限は学校にあるのですが、タイミングの悪いことに6月頭から8月なかばまでスタッフが夏休みを取っているのです!メールも電話も通じませんし、郵便物も開封してもらえません。
日本だったら、2ヶ月間も学校の運営自体がストップしてしまうなんて考えられないけれど… (そしてこの後、ことあるごとに「日本だったら」というフレーズを枕詞のように使う羽目になるとは、この時は知る由もありませんでした)
「今は学校のオフィスがスタッフの夏休みでクローズしてるから、8月頭にオフィスが開いたら直接学校に行って確認してみてね〜」となんともすっきりしない指示を貰い、入学手続きはひとまず終了。あとはもうできることがないので、果報を寝て待とうと思います。
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